report
歓喜の瞬間、ホームで今季初勝利!クィーンビーズが逆転勝利を収める
- 2024年10月27日
- admin
山梨クィーンビーズ 65-58 姫路イーグレッツ (ゲーム1)
スコア・見逃し配信
競り合いながら勝敗の分岐点と目された場面で守りに入り、動きが消極的になり競り負けた前節の三菱戦。今日の姫路との対戦も、似たような流れで進行した。しかし、クィーンビーズはファウルの多さやリバウンドの課題を抱えながらも粘り強く戦い抜く。ターニングポイントではギアを一段上げ、攻守両面でアグレッシブな姿勢を見せた。その先には、会場を埋め尽くし、40分間声が枯れるまで声援を送り続けたファン・ブースターと迎えた最高の瞬間、今季初勝利が待っていた。
試合開始45分前に行われた両チームの選手紹介の時間から、616人のファン・ブースターの大きな歓声がクィーンビーズを後押しした。第1クォーターはボールと人の動きが重く、オフェンスが重い展開で得点が伸び悩むクィーンビーズに対し、姫路は果敢にゴールにアタック。クィーンビーズはたまらずファウルを犯し、11本のフリースローによる得点を許して15-22と7点のリードを許したまま第2クォーターへ進んだ。
「オフェンスがセット、セットという組み立てになっていたので、もっと動いて攻めていこう」と石川幸子ヘッドコーチが指示すると、選手たちが呼応してインサイド・アウトサイドのリズムが生まれ、攻撃のテンポが上がった。残り2分59秒には29-27と一時逆転に成功するが、その後再びリードを許し、29-32と3点ビハインドで後半へ。
後半も引き続きファウルとリバウンドで苦戦し、第3クォーター残り2分42秒では44-51と得点差が7点に広がった。しかし、上長美菜の得点と池田沙紀の終了間際の得点で48-53とし、5点差で残り10分の戦いへ臨む。
第4クォーターは、フリースローで得点差をキープする姫路に対し、池田と上長の連続得点で54-56と迫るも、姫路も応戦して54-58。しかし、残り5分、三菱戦で引き離された時間帯に突入しても、今日のクィーンビーズは渡邊愛加のスリーポイントで1点差に詰め寄り、続いて土田帆乃香のパスを受けた中山彩奈が強引にねじ込みバスケットカウントも獲得。60-58と2点リードし、残り1分30秒の攻防へ突入した。攻撃の手を緩めないクィーンビーズは点差を広げ、65-58で試合を終えた。
そこには、ままならない展開の中でも、気持ちを切らすことなく攻守に渡ってアタックし続けた14人と、その14人を後押ししたファン・ブースターに訪れた歓喜の瞬間が待っていた。
しかし、試合は明日も続く。「2戦目の姫路は怖い」とリーグ内で言われるほど、手強い相手にどう立ち向かうか。
試合後、客席に向かってマイクを握った片山 菜々はこう言った。「リバウンドやルーズボールなど泥臭いところは、誰にでもできること。そこを誰も真似できないくらい徹底してやり抜く」と。
ボールへの執着心、そして攻守にわたる闘争心を40分間持ち続けることができたなら、明日も結果がついてくるのではないだろうか。
勝利の瞬間、歓喜の瞬間を明日もまた!
ファン・ブースターの皆さん、明日も一緒に戦いましょう。
ヘッドコーチ・選手の談話
石川幸子ヘッドコーチ
相手の積極的な攻撃により、前半はファウルが多く、32点のうち11点をフリースローで許してしまいました。後半はファウルを抑えるよう意識しましたが、それでもファウルが続きました。しかし、ベンチから出場した選手たちが攻撃的な姿勢を持ち、ディフェンスでも積極的に動いてくれたことで、流れが私たちの方に傾き、最後には何とか勝利を掴むことができました。
第1ピリオドはやや重い展開でしたが、第2ピリオドからは選手たちがしっかり動き、攻めの姿勢を見せてくれたと思います。
今日は子供たちも多く、たくさんの声援が大きな励みになりました。ホームで勝利できて本当によかったです。明日も最後までタフな試合になると思いますが、相手に受け身にならず、攻撃的にオフェンスとディフェンスの両面でアタックしていきたいと思います。
キャプテン井上桃子
今日の試合を振り返ると、やはりリバウンドが課題でした。相手は40分間タフに戦っていて、リバウンドをしっかり取り切れれば、攻撃回数を減らして得点を抑えられたと思います。明日はリバウンドを一度で確実に取り切ることが課題だと感じています。
これまでの試合では、競り合いの勝負どころで引き離されることが多かったですが、今日は逆に自分たちが積極的にリングにアタックし、ディフェンスでプレッシャーをかけたことが勝利につながったと思います。
試合中、得点が伸び悩んでいるときも、ディフェンスで相手の得点を抑えているときは我慢が必要でした。「我慢してディフェンスからしっかり頑張り、ブレイクにつなげよう」と話し合っていました。明日もその姿勢を継続していかなければならないと思います。
今日の会場の雰囲気は本当に素晴らしく、まさにホームを感じさせるものでした。どこを見ても応援してくれるファンの皆さんの声援が大きく、自分たちの声がかき消されるほどでした。どんな状況でも応援してくださるファンの皆さんには、感謝しかありません。
中山 彩奈
試合全体を振り返ると、バタバタして落ち着きを欠いていた印象があります。相手の流れに乗せられてしまい、自分たちのリズムをつかみきれなかったことが反省点です。特に、セットオフェンスでセンターを狙いすぎて、そのプレーがうまくいかなかった時の対応やリバウンドの不足が課題でした。また、ディフェンスでは縦の突破を許し、ファウルを多く取られたことも影響しました。1クォーターで8回もファウルを取られたのは、今後改善が必要です。
最後の場面では、土田選手からの良いパスを受けて、「最悪ファウルでもいい」と思い切って強気でシュートを打ち、得点につなげることができて良かったです。
プレイタイムが増えている中で、前半から波に乗れなかったことが悔しいです。最初からギアを上げていれば、違った展開になっていたかもしれないので、そこが今後の課題です。
今日の会場は非常に盛り上がっていて、自分たちも『絶対に負けられない』という強い気持ちになりました。応援してくれているファンの皆さんの存在が、本当に大きな力になりました。
片山 菜々
前半はファウルが重なり、相手にフリースローで多くの得点を許してしまいました。相手のプレーに対して、もっとアジャストする必要があったと感じています。後半も含めて全体的にリバウンドを取られすぎたことが反省点です。リバウンドで競り勝てないと、相手の攻撃回数が増えて得点も広がってしまうため、その点の徹底ができていなかったと思います。
しかし、最後はチーム全員が『あと一本取ろう』と声を掛け合い、落ち着いてプレーすることができました。中山選手のバスケットカウントがきっかけで流れがこちらに来たと思いますし、チーム全員で勝ち取った試合だったと感じています。
個人的には、練習で『攻めが足りない』と指摘され、映像を見直したことで意識を変えることができました。その結果、プレーに変化が出てきたと実感しています。
明日もタフな試合になると思いますが、リバウンドをチーム全員で徹底し、相手の1対1の攻撃をしっかりと止められるようにしたいです。シュートが決まったときの会場の盛り上がりは本当に力になりました。明日も皆さんの応援を力に変えて頑張ります。
上長 美菜
クィーンビーズでの勝利でしたが、個人的にはまだ課題が多く、悔しい気持ちも強く残っています。それでも、チーム全体が一体となって最後まで戦い抜く姿勢が伝わり、シュートが決まらなくてもドライブで少しは貢献できたと思います。応援の力やベンチからのサポート、一体感が本当に大きな支えとなり、とても嬉しかったです。
正直、まだ慣れないことが多く、これまでのやり方とは全く異なるシステムに戸惑う部分もあります。プレッシャーを感じる時もありますが、コートに立ったら自分のプレーを信じて思い切って挑むしかないと思っています。
シュートが決まるたびに会場が盛り上がる声援が大きな力になりました。
これまでの試合ではリズムに乗れず、勝てない重さを感じていましたが、今日は厳しい場面を乗り越えて勝ち切ることができました。この経験が今後、より強いチームとの対戦に活かされることを願っています。
明日の試合でも、今日のように勝ち切る強い気持ちを持ってチーム全体で戦いたいです。個人的にも、今日より明日、そしてその次と、限られたプレイタイムの中でチームにフィットするプレーをしていけるよう努力したいと思います。