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山梨を遠く離れた秋田での熱戦!全員の持ち味が光り逆転勝利
- 2024年11月02日
- admin
山梨クィーンビーズ 74-72 アランマーレ秋田 (ゲーム1)
スコア・見逃し配信
季節外れの台風の影響で日本列島は大荒れの天候に見舞われ、ここ秋田県横手市も朝から冷たい雨が降り続く肌寒い一日となった。そんな中、対アランマーレ秋田とのゲーム1が始まる。会場はアランマーレ秋田ファンとブースターでオレンジ一色に染まり、熱い声援が響く。クィーンビーズの応援は人数では少ないものの、負けじと声を張り上げて選手を後押しする。そして、熱気あふれる雰囲気の中、試合はトスアップの時間を迎えた。
序盤から粘り強い戦いが繰り広げられ、タフな展開を見せた。第2クォーター半ば、クィーンビーズの長身選手アンモール プリート コールがファウルトラブルで出場時間が制限され、アランマーレ秋田の190cmのニアン・ンディ・クンバにゴール下を支配される。前半だけで23得点、8リバウンドを許し、点差が開いてもおかしくない状況であったが、三好青花や中澤梨南といった若手がインサイドで健闘し、全員がハードに立ち向かって何とか同点で前半を折り返した。
後半の第3クォーターでは、アンモール プリート コールの不在の影響でインサイドへのボール供給が滞り、ゴールへ迫るドライブも減少。ボールが外を回るだけの単調なオフェンスに陥り、タフショットが増えた。対するアランマーレ秋田はリバウンドで圧倒的な強さを見せ、クィーンビーズの4リバウンドに対して15リバウンドを奪取。ディフェンスリバウンドからのテンポの速い攻撃やオフェンスリバウンドからのセカンドチャンスで主導権を握り、クィーンビーズは6点のビハインドで最終ピリオドへと突入した。
第4クォーター、停滞した第3クォーターのオフェンスを打開するため、石川ヘッドコーチがガード陣に冷静なセットコールを指示し、ブレイクが不調でも合わせて攻撃を仕掛けるよう伝えた。これがコート上でうまく機能し、オフェンスのリズムが整った。また、アンモール プリート コールは4つのファウルを抱えた厳しい状況ながらも冷静にプレーし、インサイドでしっかりと機能。ガード、フォワード陣もゴールに切れ込み、アウトサイドとインサイドのバランスが取れ始め、アランマーレ秋田のディフェンスに隙が生じて得点を重ねる展開に持ち込んだ。さらに、第3クォーターの終盤から使ったゾーンディフェンスがアランマーレ秋田の攻撃のリズムを崩し、クィーンビーズに流れが傾く。
残り4分43秒には中山のスリーポイントが決まり、64-62と逆転。その後、アランマーレ秋田はポイントガード樋口鈴乃のシュートで追い上げを見せたが、最終的にクィーンビーズが74-72の僅差で逃げ切り、3連勝を果たした。この逆転勝利は、試合の中での浮き沈みにも冷静に対応し、全員がハードにプレー、それぞれの役目を全うした結果といえるだろう。
フューチャーは第4節に入り、東京羽田や三菱電機といった上位2チームも苦戦しており、混沌とした戦いを予感させている。この混戦の中で順位争いに乗り遅れないためにも、明日のゲーム2もなんとしても勝って山梨へ戻りたいところだが、対するアランマーレ秋田もホームの意地をかけて牙をむいてくることは間違いない。重要な明日のゲーム2、牙をむく相手を序盤から飲み込むようなエネルギーを出すことができるだろうか。
明日も試合は14時トスアップ。ファン・ブースターの皆さん、連勝を目指して明日も共に戦いましょう!秋田へパワーを届けてください。
ヘッドコーチ・選手の談話
石川幸子ヘッドコーチ
今日はタフな試合でしたが、2点差でも勝てたことが大きかったと思います。これまでなかなか決まらなかったスリーポイントも、重要な場面で決めてくれたのが非常に助かりました。中澤選手や三好選手が体を張って奮闘し、最後にはアンモール選手も得点とファウルをもらう活躍を見せてくれました。
第3ピリオドでは得点がなかなか取れず、苦しい時間が続きましたが、第4ピリオドで再びリズムを取り戻せたのは、ガード陣が冷静に指示を実行してくれたおかげです。明日は、個人ファウルを抑えつつ、さらにハードなディフェンスで自分たちのペースを長く保てるようにしたいと思います。また、リバウンド面でもチーム全員で取りにいく意識を再度確認し、試合に臨みたいです。
キャプテン井上桃子
今日は序盤からインサイドで押し込まれる場面が多く、相手の高さに苦しむ展開となりました。特に第3ピリオドでは、パスが外側ばかりで回り、ペイントエリアにボールが入らず、相手ディフェンスを崩せなかったのが課題だと感じています。それでも第4ピリオドでは、スペースをうまく作り出し、最後には思い切りの良いシュートが決まって勢いに乗ることができました。
明日に向けては、相手のサイズに関係なく、チーム全員がアタックする姿勢を持ってプレーしたいと思います。チームの得点目標は75点なので、それを意識し、積極的にシュートを狙っていきたいです。
アンモール プリート コール
今日はファウルが多く、苦しい試合でしたが、我慢してプレーしました。試合前には、アランマーレ秋田が手強く簡単には勝てない相手であると承知の上で、新潟戦に向けて4勝で臨みたいとチームで話し合っていたため、最後まで冷静さを保とうと心がけました。
自分が出ていない時間帯も、チームのみんなが一生懸命プレーし、得点差が離れそうな場面でもしっかりカバーしてくれたのがとても大きかったです。ベンチでその姿を見て、自分もやるべきことをしっかり果たそうと強く思えました。明日は、最初からゲームの主導権を握れるよう、集中して普段通りにプレーしたいです。
渡邊愛加
今日はまさに全員で戦い抜いた勝利でした。大事な場面でシューターが得点を決め、守りたい場面でディフェンスが踏ん張り、全員でカバーし合いながら勝ち取ったと思います。得点差が開く場面もありましたが、ニアン・ンディ・クンバにやられている部分は割り切り、冷静に試合を進められたので、不安はありませんでした。今日はチーム全体で積極的に中へ切り込む選手が多く、シューターがきれいにフリーになる場面も増え、良い攻撃ができたと感じています。
明日の試合に向けては、さらにエネルギーを高め、最初からギアを上げて挑みたいと思います。山梨に連勝で帰れるよう、明日も全員の良さを引き出して勝ち切りたいです。