山梨クィーンビーズ

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流れを変える鍵は?次戦に挑むクィーンビーズ

山梨クィーンビーズ 59-66 東京羽田 (ニュートラル開催)
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それぞれ1勝1敗で終わったアランマーレ秋田戦、そして新潟戦。 敗戦の2試合では、リードを許し、追いついたものの流れを掴みきれずに敗退。順位争いの上でも悔やまれる内容だった。

そして迎えた今日の東京羽田戦。 停滞するオフェンスの克服、そして勝敗の分岐点で流れを掴みきれない試合展開を強いられるクィーンビーズ。

このスパイラルから「どう抜け出すのか」。注目された試合だったが、クィーンビーズは簡単に抜け出せる状況ではなく、その渦に巻き込まれているかのようだった。

クィーンビーズは、今日の試合も試合の入りが重く、外でボールを回すも東京羽田のディフェンスを攻略できず、序盤で2-10と厳しい立ち上がりとなった。残り3分から三好青花と上長美菜のシュートで7-12と追い上げる場面があったが、東京羽田は本橋菜子のスリーポイント+エンドワンで点差を再び広げた。第1クォーター終了間際に土田帆乃香のスリーが決まり、10-18と点差を詰めて第2クォーターへ。

上長美菜の連続得点で15-18と東京羽田に迫ったクィーンビーズは、残り7分55秒に渡邊愛加のスリーポイントで18-18と同点に追いつき、攻守にリズムが生まれ、残り2分48秒には26-20とリードを広げる場面もあった。しかし、ここからオフェンスが停滞し、フリースローやイージーシュートのミスが響いて得点が伸び悩む。東京羽田に追い上げられ、29-29の同点で前半終了。

試合の入り方がポイントになることが予想された第3クォーターは、アンモールプリート・コールを起点にコーナーへのパスからスリーポイントを成功させ、オフェンスが機能。ディフェンスではチーム全体でハードに守り、東京羽田の得点を抑える拮抗した展開が続いた。しかし、残り42秒で本橋菜子がツースローを沈め、45-48と3点差を許したまま第3クォーターを終了。この時点でクィーンビーズは残り10分に勝負をかけることとなった。

第4クォーター、序盤から苦しいシュートが続き、徐々に点差が開いた。残り8分8秒、クィーンビーズのシュートミスから東京羽田に速攻を許し、47-54と7点差に。この場面で石川幸子ヘッドコーチがタイムアウトを要求。その後、ゾーンディフェンスが機能し、東京羽田の得点を停滞させると、残り2分で中澤梨南の得点により59-59の同点に追いついた。しかし、試合の分岐点となった終盤では、本橋菜子のアシストと得点が光った。東京羽田がリードを広げたところでクィーンビーズの追い上げも届かず、59-66で敗戦。これで東京羽田戦は今季3連敗となった。

停滞するオフェンスと流れを掴みきれない試合展開。 負けた東京羽田とクィーンビーズにはどんな違いがあったのか。

東京羽田は、第1、第3、第4の各クォーターで試合の要所になると本橋が起点となって得点を重ねている。経験豊富で決め切る力を持つベテランが周りも活かし、周りも本橋を活かす。出場時間は15分と長くはないが、要所要所で15得点、5アシストを記録し、効率的な活躍を見せた。

対するクィーンビーズは、相手のディフェンスに対して意図した形でフィニッシュに持ち込む機会が十分とは言えず、シュートが外れた際のリバウンドでも相手に主導権を握られる場面が目立った。これにより、セカンドチャンスを生かせないだけでなく、相手の速攻を許す結果につながるケースが多かった。

この点について井上桃子は「東京羽田のように、勝負どころで確実にポイントを取る戦略が明確ではない。連携の質を高めていく必要がある」と話し、上長美菜も「試合の流れを作るためには、チーム全員で良いシュートセレクションを心がけ、連携プレーを積み重ねていくことが重要」と、チームとしての点の取り方へのこだわりの必要性を語っている。

次の試合が12時間後に迫る中、この課題をどう乗り越えていくかが問われる。 すでにリーグ戦は中盤を迎えており、熾烈な順位争いが続く。クィーンビーズが目標に向かって踏みとどまるためには、一試合一試合が重要だ。

先日、試合の撮影に訪れたWリーグのオフィシャルカメラマンが、試合後の選手の表情を見てこう話した。 「このチームがリーグで一番明るいんじゃないかな?」

勝利を収めた試合の後、カメラに向かって笑顔を見せる選手たちの表情には、明るさと自信があふれていた。 負けが混んでくると表情が沈みがちになることもあるが、クィーンビーズは持ち前の明るさを取り戻し、難局を乗り越える力を持っているはずだ。

彼女たちがその明るさと自信で戦う姿を期待したい。

ヘッドコーチ・選手の談話

石川幸子ヘッドコーチ

惜しい試合でしたが、相手の経験豊富な本橋菜子に対応しきれなかった部分がありました。相手のスリーポイントを3本に抑えた点は評価できますが、こちらの2点シュート成功率が31%と低調で、リバウンドでも50本近く取られるなど、攻守ともに課題が残りました。

試合の流れをこちらに引き寄せる場面もありましたが、攻撃がうまく続かず、結局相手に主導権を握られてしまいました。

明日の三菱電機戦は切り替えて、全員でしっかりと戦いたいと思います。三菱電機戦も今日の試合であまり良いパフォーマンスではなかったと聞いていますが、必ず修正してくると思いますし、今日の敗戦に対するプライドを私たちにぶつけてくると思います。私たちも準備を整え、全力で挑みます。

キャプテン井上桃子

惜しい試合でしたが、やはり勝負どころでの得点が伸びなかったことが敗因だと感じています。特に、攻めるタイミングやチャンスの見極めについてのチーム内の共通理解が不足していました。東京羽田のように、勝負どころで確実にポイントを取る戦略が明確であれば、もう少し違った結果になったかもしれません。

今日はアグレッシブな攻撃が多く見られましたが、シュートの決定率をさらに向上させる必要があります。そのためには連携の質を高めていく必要があると感じています。また、ディフェンスで守った後にオフェンスにつなげる流れが途切れてしまい、点差を縮められなかった場面が多かったです。守った後に必ず得点につなげる意識を、チームで共有していくことが大事だと思いました。

上長美菜

今日の試合も勝てるチャンスがありながら、出だしの悪さが響いてしまいました。特に1クォーターと3クォーターの立ち上がりで相手に先手を取られ、その流れを断ち切ることができませんでした。このような展開が続くと、どうしても追いかける試合ばかりになり、最終的に勝ち切れない結果につながると思います。追いつく力は十分にあるのに、最初の段階での差が結果に影響してしまうのが課題です。

試合の流れを作るためには、チーム全員で良いシュートセレクションを心がけ、連携プレーを積み重ねていくことが重要だと感じています。チーム全体で得点を取る形をしっかりと意識していきたいです。

渡邉愛加

あと一歩のところで勝ち切れなかったのは、やはり小さなミスの積み重ねが原因だと思います。ミス自体は避けられないものですが、それを恐れて消極的になるのも良くないですし、ミスが出た際にチーム全員でカバーしきる意識がもう少し必要だと感じています。ミスによって点を取られると、それを取り返すためにさらに4点必要になるので、こうした小さな積み重ねが結果的に大きな点差につながってしまいます。

明日の三菱電機戦は、何がなんでも勝ちたい試合です。こちらも接戦で勝ち切れなかった相手ですが、もう一歩のところを超えられるよう、しっかり切り替えて全員で挑みます。この混戦のフューチャーズリーグ、最後まで戦い抜きたいと思います。

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