山梨クィーンビーズ

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試合報告

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新たなステップへ、残り7試合で示すクィーンビーズの未来

プレミア昇格への希望を繋ぐ試合の行方が注目を集める中、今日も14時にトスアップ。

会場内は三菱電機のチームカラーである「赤」に染まったエリアが大半を占め、大きな声援が響き渡る。しかし、「うちの応援は人数は関係ない。どこへ行っても負けない。」と語るキャプテン井上桃子の言葉通り、少数ながらも、チームを力強く後押しする熱い声援を送り続けるクィーンビーズブースターの姿がそこにはあった。チームとともに戦う声援が会場を後押しする。

開始早々、クィーンビーズは土田帆乃香のシュートで先制。一時は7点のランで9-2とリードを奪い、三菱電機にタイムアウトを余儀なくさせる好スタートを切った。オフェンスは内外のバランスが良く、交代で入った選手も流れを繋ぐ。ファウルトラブルからフリースローを献上しつつも、第1クォーターは18-15とリードして終えた。

クィーンビーズにとっては鬼門とも言える第2クォーター。三菱電機がゾーンディフェンスを採用した場面では得点が停滞する兆しが見え、ターンオーバーが続くと、三菱電機のスリーポイントを阻止しきれずに流れを奪われる。残り2分で28-33とリードを広げられた後、タイムアウトを取り挽回を試みたが、31-36と5点差のまま前半を終了した。ただ、ワンチャンスで試合の形勢を逆転できる点差で食らいついたことで、後半へ望みを繋ぐ。会場内のブースターからも「今日は行ける」と残り20分の戦いに期待を抱く声が聞こえる中で、第3クォーターがスタート。

立ち上がりで勝負をかけたクィーンビーズだったが、序盤から波に乗れない展開が続いた。出力を上げてきた三菱電機のディフェンスに押され攻撃の形が作れずに、アウトサイドからのタフショットが続く。5分49秒には33-46と点差を広げられてタイムアウトを要求。ゾーンディフェンスの連携不足も影響し、相手にスリーポイントを立て続けに許してしまった。結果、第3クォーターを41-58と17点差で終えると、選手に落胆の色が浮かぶ。

最終第4クォーター、フルコートプレスを仕掛け、ディフェンスでプレッシャーをかけると選手の顔つきに闘争心が戻り、粘り強いディフェンスでターンオーバーを誘う場面も見られた。オフェンスは停滞していたインサイドへのアタックが奏功し、最大22点まで開いた点差を一時12点差まで縮める粘りを見せたが、58-71で試合終了。第3クォーターで点差を広げられた影響が最後まで響き、三菱電機に連敗。今季のこのカードは5戦全敗で終わることとなった。

今日の敗戦により、シーズン当初に掲げた、フューチャーリーグ優勝、そしてプレミアリーグへの昇格という今季の目標が叶わないことが確定してしまった。

しかし残り7試合、リーグ戦は続いていく。

今日の試合、ファウルアウトも省みない闘志あふれるプレーで終盤チームをけん引した、最年長の渡辺愛加はこう話す。

「応援してくださる方々がいることを強く感じた試合でした。遠方から駆けつけてくださったファン・ブースターの皆さん、そして会社の方々の支えがあるからこそ、私たちは戦うことができています。その感謝の気持ちを結果で返せるよう、残りの試合はすべて勝つつもりで挑みます。」

取り組んできた今季のバスケットの完成を残された7試合に託し、一つでも上の順位を獲得するために、戦いは続く。

ヘッドコーチ・選手の談話

石川幸子ヘッドコーチ

前半はしっかりとハードなディフェンスができ、良い流れを作れていたと思います。しかし、第3クォーターでプレッシャーをかけきれなくなり、連続得点を許してしまったことが試合の流れを大きく変えました。大事な場面で相手に押し込まれ、攻守両面でのミスが重なり、リズムを立て直すことができませんでした。 試合全体を通じて、自分たちのスタイルが発揮できた場面もありましたが、流れが狂った時にチーム全体で立て直す力が不足していると感じます。

今回の敗戦で、プレミア昇格の希望が消えてしまい、非常に悔しい気持ちです。それでも、チームとしてこの現実を受け止め、次に進むためのステップと捉えています。

シーズンはまだ終わりません。次戦以降も、自分たちのスタイルであるアグレッシブなプレーを貫き、チーム全員が一丸となり、最後まで諦めないプレーを続けていきます。

キャプテン井上桃子

今日は良いスタートが切れたと思います。第1クォーターでは、昨日の反省を活かして相手のディフェンスにうまくアジャストし、ギャップを作りながら攻撃できました。相手にタイムアウトを取らせる展開もあり、いつも課題となっていた試合の出だしを改善できた点は大きな収穫です。

しかし、第3クォーターに入ると、ゾーンディフェンスを試みた際にスリーポイントを連続で許してしまい、一気に点差を広げられてしまいました。昨日も課題として挙げられたゾーン時の連携不足が、今日も出てしまったことが悔やまれます。結果的に17点差まで開いてしまいました。点差が開くにつれ、集中力が欠け、気持ちが下がる場面もありました。応援してくださる方々がいるからこそ、最後まで全力で戦う姿を見せなければならないと強く感じています。自分自身も行動で示していきたいです。

今季でのプレミア昇格は叶いませんでしたが、シーズンはまだ終わりではありません。この結果を受け止め、残りの試合で必ず成果を示したいと思います。

渡邊愛加

前半が良かっただけに、後半の展開が悔やまれる試合でした。特に、相手に連続得点を許した際に流れを断ち切れなかったことが大きな課題だと感じています。流れを切るためにタイムアウトだけに頼るのではなく、コートに立つ選手全員が自分たちでどう対応するかをもっと考えなければなりません。試合中に相手のリズムを止める手立てが足りず、気持ちの切り替えが遅れることで、大差がついてしまう展開が多いです。こうした厳しい時間帯を耐えられる力を、チームとしてつけていく必要があります。

また、やられたくない相手に得点を許してしまう場面があると、相手に勢いを与え、こちらに大きなダメージを与えてしまいます。そのため、どこを重点的に守るべきか、全員が同じ意識を持って守備を構築することが求められます。

今日の敗戦で、プレミアへの挑戦権を逃してしまったことは本当に悔しいですが、まだ試合は続きます。試合ができることに感謝し、応援してくださるファンの皆さんのためにも、残りの試合を全力で戦い抜きます。厳しい時間帯でも全員が一丸となり、コートの中もベンチも同じ意識を持ちながら、ディフェンスを起点に攻めのリズムを作り、勝利を掴むために全力を尽くします。

中山彩奈

試合を振り返ると、得点が止まる時間帯があり、その間にミスが重なったことが結果に大きく影響しました。試合の入りは悪くなく、序盤は良い流れでプレーできていたと思います。しかし、その流れを引き継ぐことができず、チーム全体の集中力が途切れてしまった場面がありました。

リバウンドの競り合いで負けてしまう場面や、イージーミス、パスミスが重なると、相手に流れを持っていかれる時間帯が長くなり、そこが課題だと感じています。

プレミアへの挑戦権を失ってしまいましたが、三菱電機と東京羽田、この上位2チームとの対戦で1勝も挙げられなかったことが非常に悔しいです。

残りの7試合を勝ち切り、少しでも上位の順位でシーズンを終えられるよう努力したいと思います。自分たちが試合をコントロールできる時間帯をどうキープし、さらにそこからどのように得点を伸ばしていけるかを意識して取り組みます。残りの試合は一つひとつ大切に戦い抜きたいと思います。

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