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WIN ALLの原点回帰!リスタートを勝利で飾る
- 2025年01月18日
- admin
山梨クィーンビーズ 78 - 56 姫路
今シーズン残り7試合。プレミア昇格の道は閉ざされたものの、チームとして成長し続けること、そして来季へ向けて戦い抜くことが求められる中、その再スタートとなる重要な一戦が行われた。 アンモール・プリート・コールが不在ではあるが、高さでは優位に立つクィーンビーズが、スピードを武器とする姫路にどう対応するか、そして得点能力の高い選手にどう対処するかが鍵と予想された試合だった。
第1クォーター、試合後に井上桃子が「今日はオフェンスのフロアバランスが良かった」と話したように、人とボールが絶え間なく動くクィーンビーズは、インサイドへのドライブやポストプレーが機能し、得点を重ねた。すると、外角にスペースが生まれ、スリーポイントも効果的に決まり、第1クォーターだけで4本成功。 ファウルが多いことが気にかかるが、23-10と二桁リードを奪い、第1クォーターを終えた。
第2クォーターでは、新戦力・高田栞里がコートイン。Wリーグ初得点となるスリーポイントを沈めるなど、果敢にプレーし、早速チームに貢献した。 しかし、このクォーターもクィーンビーズのファウルが増加。ディフェンスの強度を保とうとする中で無駄なファウルが重なり、フリースローを与える場面が目立った。 リバウンドへの意識が弱く、相手にオフェンスリバウンドからセカンドチャンスを許す場面が増えた。 終盤には、現在フューチャーリーグの得点王である姫路の御子柴百香がエンジンをかけ、得点を重ねる。 それでも、41-25と16点のリードを保ち、前半を折り返した。
ハーフタイムに石川幸子ヘッドコーチは、「第1クォーターは大きくリードできているが、それ以外はほぼ接戦。そこをしっかりと意識するように」と伝え、選手をコートに送り出す。
後半に入っても、クィーンビーズはリバウンドの問題を抱え続けた。 ディフェンスリバウンドの場面でボールを見てしまい、手が届くはずのリバウンドを逃すシーンが目立った。 また、ファウルも引き続き多く、流れをつかみきれない展開が続いた。 点差が大きく変化することはなく、58-40と18点差をキープして最終クォーターへ。
第4クォーター序盤はやや停滞気味だったオフェンスだが、体を張ったディフェンスで相手のガード陣に圧力をかけてチャンスを掴むと、徐々にボールがインサイド・アウトサイドと効果的に回り始め、再びオフェンスが活性化。 一方、姫路はスリーポイントを武器に反撃を試みるが、中山彩奈が要所要所で効果的にシュートを沈めて点差を広げる。 最終的に78-56で勝利し、明日のゲーム2に向けて弾みをつける結果となった。
クィーンビーズにとって、今回の勝利はただの1勝ではない。ここから、チームとして何を積み上げ、どこまで成長できるかが試される戦いの始まりだ。その中で、序盤から自分たちのリズムを作り、ディフェンスとオフェンスのバランスを保ちながら試合をコントロールできたことは、大きな収穫といえる。 一方で、リバウンドへの意識やファウルの多さといった課題も浮き彫りとなった。これらを克服することが、明日に向けたポイントとなる。
明日のゲーム2では、姫路も今日の反省を活かし、ホームのプライドをかけてよりアグレッシブな戦いを仕掛けてくるはずだ。クィーンビーズが今日の課題を修正し、姫路のエネルギーを跳ね返すことができるか。三菱電機戦で連敗を喫し、山梨に戻って練習を再開した際、キャプテン井上桃子は「私たちはシーズン当初から掲げてきたスローガン『WIN ALL』を貫き、最後まで戦い抜くことが大切だ」と選手全員に語りかけた。連勝を掴み、残りのシーズンへ弾みをつけるためにも、ゲーム2でのさらなる躍動を期待したい。
明日のゲーム2は13時トスアップ。 明日もアウェーの地、品川リフラ赤穂市民総合体育館へ熱い声援を!!
ヘッドコーチ・選手の談話
石川幸子ヘッドコーチ
まずは勝利できたことが一番良かったと感じています。序盤から選手たちがしっかりとディフェンスをしてくれ、第一クォーターを10点に抑えられたのは非常に良かったです。しかし、第2クォーター以降は得点差が大きく変わらず、試合全体を通して接戦が続きました。ハーフタイムにも「第1クォーターは大きくリードできているが、それ以外はほぼ接戦だ」という話をして、後半に向けてしっかりと意識するよう伝えました。
勝利はしたものの、リバウンドやゴール下のイージーシュートに課題が残っており、まだまだ甘い部分があると感じています。そこを改善できれば、もっと良い試合ができるはずです。
姫路については、シュートが入り出すと勢いに乗るチームであり、特に神子柴選手には何度も決められてしまいました。明日の試合では、そこへの対策が必要になると思います。
第3クォーターはやや停滞気味になりましたが、第4クォーターでは中山選手が確実に得点を重ねてくれたのが大きかったです。
新戦力の高田選手については、まだ100%の状態ではないと思いますが、シュートを積極的に狙う姿勢が見られました。チームとの連携がさらに深まれば、もっと良いプレーができるようになるでしょう。スリーポイントも一本決めることができたので、今後が非常に楽しみです。
キャプテン井上桃子
今日は試合の入りが良く、フロアバランスも整っていたので、しっかりと中で組み立てながらプレーすることができました。自分たちのリズムでシュートを打つことができたので、第一クォーターは得点が伸びて良かったと思います。ただ、第2クォーター以降はターンオーバーが増え、オフェンスリバウンドを多く取られる場面がありました。相手が泥臭く戦う中で、自分たちが少し受け身になってしまった時間帯があったので、その点は反省点として明日に向けて修正しなければならないと感じています。
残り7試合のスタートを勝利で飾れたことが大きいです。久しぶりの勝利で、チーム全員が素直に嬉しい気持ちを持てました。この気持ちを忘れずに、もっと勝ちたいという思いをプレーや行動にしっかりと表現していければ、さらに勝利に近づけると思います。今日の課題であったオフェンスリバウンドの部分を、明日はチーム全員でタフに戦い、40分間しっかりと自分たちのリズムでプレーできるようにしたいです。
渡邉愛加
相手が1対1を主体とする攻撃を意識し、自分のマークマンを乗せないようにすることをテーマにしました。また、リバウンドにも積極的に絡むことを意識してプレーしました。
チームとしても、ディフェンスからアーリーオフェンスにつなげて得点できた場面が多かったのは良かったと思います。ただ、相手のシュートが入らなかっただけで、本来やられていた場面もあったので、そこは修正が必要です。明日はもっとしっかり守れるようにしたいです。
また、リバウンドでは少し苦しみました。普段はビッグマンに任せている部分もありましたが、アンモールが不在の中で、今日はこぼれ球を相手に拾われる場面が目立ちました。みんなでリバウンドに絡むことを意識して、しっかり取り切りたいです。
まだ7試合のうちの1試合が終わっただけですが、スタートとしては良い形で入れたと思います。どのチームも順位が決まりつつあるとはいえ、1つでも多く勝ちたい気持ちで挑んでくるはずなので、明日は今日以上に全員で40分間エネルギーを出して戦いたいです。
片山菜々
個人的にはマークでついていた神子柴選手にやられたという印象が強いです。特にディープスリーを何本か決められたので、もっと警戒するべきだったと感じています。タフなシュートも決められてしまいましたが、そこをどう抑えるかが課題です。
今日は、勝てて良かったです。
試合全体としては、休みの期間中に取り組んできた3対3や連携の動きが試合の中でもうまく出せていたので、オフェンス面は良かったと思います。ただ、オフェンスリバウンドを多く取られたことが反省点です。特に第2クォーターでは、相手がリバウンドを取ってから外に展開し、スリーポイントを決められる場面が多く、苦しい時間帯がありました。そこは全員でしっかりとリバウンドを取り切ることが大事だと感じました。
プレミア昇格の挑戦権を逃したことは残念ですが、ここで気持ちを切り替えなければなりません。これまで練習してきたことを試合でしっかりと発揮し、シーズン終了までにさらに成長できるようにしていきたいと思います。
高田栞里
デビュー戦という実感はあまりありませんでした。まずはWリーグの試合の雰囲気に慣れることを優先し、そこまで緊張せずに試合に入ることができました。実際にコートに立った感覚としては、まだ何も分からない未知の感覚という感じでしたが、とにかく基本的な部分を頑張ろうと思い、楽しみながらプレーしました。
まずはデビュー戦で勝利できたことが良かったです。試合を通じて、Wリーグの試合がどんなものかを少し掴めたので、ここからもっとギアを上げていきたいです。まだ練習に合流して間もないですが、もっと良いチームになれるよう、自分もその一員として貢献できるよう頑張ります。
また、大学バスケとWリーグのバスケでは、試合の雰囲気や会場の空気感が全然違うと感じました。自分にとっては、まだ始まったばかりという感覚です。これからしっかりとチームに馴染んでいけるように努力していきたいと思います。