report
第90回皇后杯2次ラウンド 大阪体育大学戦
- 2023年11月25日
- admin
山梨クィーンビーズ 64 – 52 大阪体育大学
2年間立ちはだかった壁を越え、シャンソン化粧品との一戦へ
クィーンビーズは皇后杯2次ラウンドでは、一昨年は実業団チーム、昨年は大学生との戦いでベスト8進出を争うカードへの進出を果たせずに敗退した。
今回の試合会場は、一昨年の2次ラウンドで初日敗退を経験した堺市金岡公園体育館。そして、目の前でWリーグの新潟が岐阜女子高校に敗退する場面を目にした直後の試合。
一発勝負で、カテゴリーの異なる対戦相手は格上と思しきWリーグ勢には、失うものはないばかりに向かってくる皇后杯独特の雰囲気の中でトスアップを迎えた。
独特な雰囲気の中、オフェンスが重いクィーンイーズ。相手の陣形を崩すことが難しく、8個のターンオーバーを犯す。一方、大阪体育大学もシュートの精度は低い。第一ピリオドは11対10で、クィーンビーズがリードで終了した。
重い試合運びが続く中、ベンチからは「ボールを止めないで」との声が響く。ディフェンスリバウンドで苦労し、大阪体育大にセカンドチャンスを与える場面も多く、一度はリードを許すものの、前半を28対28と同点で終え、後半戦へと突入した。
井上桃子が得点とリバウンドで奮闘する一方で、ディフェンスリバウンドで苦戦するクィーンビーズは、持ち味であるリバウンドからのブレイクを出す展開に思うように持ち込めず、スローペースの試合が続く。取っては取られの展開で、試合の流れはどちらへ傾くともなく進んでいる中、第3ピリオドが終了。39対40で、クィーンビーズが1点ビハインドで第4ピリオドに突入する。
濱西七海は試合後、「どこを抑えるというのは出来なかったが、相手のオフェンスのリズムを変えることには成功したと思う。それが、その後のマンツーマンのオフェンスを抑えることにも好影響を及ぼした」と相手のオフェンスの変化を語ったが、第4ピリオドに入ると大阪体育大学の得点のペースが鈍り始めた。
クィーンビーズは残り6分48秒の場面で48対48から、川端日菜子のスリー2本で54対50とリードを奪い、残り4分で10点を積み重ね、最終的には64対52で試合終了。これにより、クィーンビーズは現在リーグ戦5位のシャンソン化粧品への挑戦権を獲得した。
ここ2年、思うように行かなかった皇后杯の戦績から抜け出し、安堵の表情を浮かべたクィーンビーズの面々。明日は、来週から再開されるリーグ戦で年末に対戦が組まれている、現在リーグ戦5位のシャンソン化粧品に挑むことになる。Wリーグの各チームが戸惑いを見せる皇后杯2次ラウンド初日を乗り切ったクィーンビズ。簡単な相手でないことはわかっているが、シャンソン化粧品相手に、一発勝負の醍醐味をファン・ブースターに届けて欲しい。
石川幸子ヘッドコーチ
試合の中でなかなか波がこちらに来なかったのが、大阪体育大学のシュートが落ちたことに救われた。オフェンスもディフェンスも、激しくハードに行きたかったけれど「どこで攻めていいんだろう」という迷いが生まれていたた。リバウンドは相手のビックマンに手を焼いた。そこを全員でサポートできると良かったが、シャンソン化粧品戦を考えるとサポートをしなくても良いぐらいに個々に強くなって欲しい。
シャンソン化粧品で注意すべきポイントは、ウチェ、ガード、そしてシューター。これらのポジションをどこまで抑えられるかが重要。そして、オフェンスでもっと積極的に攻めたい。
今日は大学生相手だったので、コートの中で少し様子を見てしまった感があるが、明日はスタートからガンガン行きたい。
キャプテン濱西七海
形や内容はどうであれ、点差は1点でも良いから勝ちければそれで良しと思っていた。初戦突破はクインビーズに入って3年、初めてのことなので、一つホッとしている。しかし、内容を見れば明日のシャンソン戦に向けて十分でない部分もあり、調整や改善が必要だ。Wリーグのチームにとっては少ないオフェンススタイルで、特にディフェンス中のリバウンドのタイミングが難しかった。後半ではゾーンディフェンスを導入し、相手のオフェンスのリズムを変えることに成功し、前半よりは抑えられた。明日のシャンソン戦は皇后杯の一発勝負であり、下克上を起こせる大会。今日は大学生のフレッシュな力を感じ、チャレンジャーの気持ちを忘れず、次は自分たちがシャンソン化粧品に立ち向かいたい。
アンモールプリート・コール
今日の試合では、うちのオフェンスが機能していれば、もっと早い段階で点差を広げられたはずだ。落ち着かない展開で、終盤まで接戦が続いたが、最終的には切り替えて優位に立つことができた。母校、大阪体育大学の監督は自分にとっては日本の母のような存在だが、後輩との対戦では負けたくなかった。お互いの弱点と強みを知っているだけに、自分としては出だしでリズムを掴みたかったが、シュートが決まり良いスタートが切れた。
明日はシャンソン化粧品との対戦。年末にリーグ戦でも対戦するので、勝って勢いをつけたい。
川端日菜子
年もシーソーゲームで敗れて悔しい思いをし、2年連続で同じ思いはしたくなかった。試合は自分たちが得点を決めても、相手に得点され苦しい展開が続いた。特に相手のガードに対する守りが後手に周り4ピリオドまで影響が残ってしまった。このいう流れを変えるのがシックスマンの役割だが、相手に優位を許してしまった。前半はシュートが入らずに、それがきっかけで相手に流れがいってしまうことが怖かったが、自分の持ち味はドライブではなく、スリーポイントシュートであり、これを打ち続けることが必要だ日々言われている。良いところにパスを出してくれたので重いっ切って打つことが出来たのが良い結果に繋がった。
明日は古巣シャンソン化粧品、やってやる気持ちで頑張りたい。