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苦戦の末に掴んだ挑戦権!トヨタ紡織に挑む:皇后杯2次R
- 2024年11月30日
- admin
山梨クィーンビーズ65-58滋賀銀行Lake Venus
第91回皇后杯2次ラウンド、クィーンビーズは初戦で滋賀銀行と対戦し、65-58で勝利した。しかし、序盤から苦しい展開を強いられ、試合を通じて多くの課題が見えた一戦だった。
試合間隔が短い皇后杯で、集中力を高める準備が不十分なまま試合に入り、序盤から苦戦を強いられた。特に第1クォーターでは、ボールが縦に入らず、外で横に回るだけの単調なオフェンスがターンオーバーを多発させ、滋賀銀行にリズムを握られる形となった。16-20とリードを許してクォーターを終えた。
続く第2クォーターも流れは変わらず、残り6分18秒には11点差まで広がる場面があった。ここで石川ヘッドコーチがタイムアウトを取り、スタートメンバーを再投入した。この後、13点差と一度はリードを広げられたものの、オフェンスが活性化し、インサイドへのボール供給が改善されたことで、35-40と5点差で前半を折り返した。
このままでは終われないクィーンビーズは、後半開始からディフェンスの強度を高めることで流れを引き寄せた。開始7分55秒には、片山選手がスチールから2点シュートを決め、さらにスリーで連続得点を挙げ、42-40と逆転に成功した。その後も内外でボールをつなぎ、井上選手が得点を加えるなど、チーム全体でオフェンスを展開した。滋賀銀行のオフェンスをこのクォーターではわずか6点に抑え、56-46と10点リードで最終クォーターへ進んだ。
第4クォーターでは決定力を欠く場面が目立ち、再び滋賀銀行に追い上げられる展開となった。残り4分19秒にはリバウンドからの速攻で61-58と3点差まで詰められた。しかし、残り2分に交代で入ったスコアリーダー渡辺愛加のシュートが決まり、滋賀銀行を引き離した。最終スコア65-58で試合を締めくくった。
試合の入りでの集中力不足や攻撃の単調さが課題となった前半であったが、後半はディフェンスの改善で流れを掴み、Wリーグのチームとして意地を見せた試合である。
明日、対戦するトヨタ紡織は、プレミアリーグに所属する格上の相手であり、クィーンビーズにとって成長を示す絶好の機会である。
井上キャプテンは「高さや実力で勝る相手に対して、主導権を握るためには全員で仕掛けることが重要」と語り、石川ヘッドコーチも「挑戦者として失うものはなく、全力で戦う」と明日を見据える。
明日の挑戦を無駄にしないためには、40分間集中力を途切れさすことなく、徹底したリバウンド、球際の強さ、そして粘り強いディフェンスを試合を通じてやり続けることが必要である。今日、出来なかったことを最初から最後までやり遂げること。それこそが挑戦の第一歩だ。
今日の試合で見えた改善点を、明日にどう活かすか。
クィーンビーズの挑戦は明日に続く!
ヘッドコーチ・選手の談話
石川幸子ヘッドコーチ
前半は、試合の入りが良くなく、ディフェンスのプレッシャーが足りず、相手に自由にプレーさせてしまいました。また、攻撃面でもパスに頼りすぎて縦へのアタックが不足していたことや、イージーなシュートを落としてしまったことが苦しい展開に繋がったと感じます。
しかし、後半は選手たちが気持ちを切り替え、特に第3クォーターではしっかりとディフェンスのプレッシャーをかけることができ、流れを取り戻せました。この点は評価したいと思います。
まずは今日、勝利を収められたことが何より大事です。明日はプレミアリーグ所属のトヨタ紡織との対戦なので、今日の反省を生かし、しっかりと切り替え、挑戦者として臨みたいと思います。
キャプテン井上桃子
どのチームも同じ条件ですが、今日はリーグ戦とは異なり試合間のインターバルが短く、試合前の時間を上手く活用できず、前半の入りが悪くなってしまい、苦しい展開となりました。相手に自由にプレーさせてしまい、自分たちの持ち味であるディフェンスのプレッシャーをかけることができませんでした。後半は気持ちを切り替えて自分たちのリズムを作り、なんとか勝利を掴むことができましたが、多くの課題が残る試合だったと感じています。 特に明日のトヨタ紡織戦では、今日のような立ち上がりでは非常に厳しい戦いになると思います。高さや実力で上回る相手に対しては、自分たちから積極的に仕掛けて主導権を握る必要があります。また、全員でリバウンドを徹底して取り切り、ディフェンスから流れを作ることが重要です。40分間タフに戦い抜けば、必ず勝機はあると信じています。挑戦者として、全力でぶつかりたいと思います。
池田沙紀
コートに立った瞬間から100%の力を発揮できなかったことを強く反省しています。今日の試合では、チーム全体で守る意識が弱く、リズムを作れない時間帯が続きました。しかし後半は、ディフェンスから流れを作り、縦へのアタックを意識したオフェンスで試合のペースを取り戻せたことは良い収穫でした。
ただ、明日対戦するトヨタ紡織は、今日のようなディフェンスでは到底勝てない相手です。ディフェンスもオフェンスも積極的に仕掛け、相手の強みを封じると同時に自分たちのバスケットを展開していきたいです。上のカテゴリーのチームに挑むという強い気持ちで、全力で戦います。
濱西七海
皇后杯はトーナメントならではの厳しさがあり、簡単に勝てる試合はないと改めて実感しました。今日の試合では、リバウンドやルーズボールなどの球際の部分での強さや、試合の入りでの集中力が欠けていた点が課題として浮き彫りになりました。
明日のトヨタ紡織戦に向けては、ディフェンスでポイントとなる選手を抑え、リバウンドやルーズボールを徹底して勝ち切ることが必要です。また、オフェンスでも全員が積極的にリングにアタックし、得点力を上げていくことが求められます。初めから相手を圧倒できるような集中力を持ち、全力で挑みたいと思います。