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課題を抱えた敗戦、勝利への道を探るクィーンビーズ:皇后杯2次R
- 2024年12月01日
- admin
山梨クィーンビーズ45-77トヨタ紡織
皇后杯ベスト8進出を懸けたトヨタ紡織との一戦は、クィーンビーズにとって厳しい内容となった。試合は45-77と大差での敗北を喫し、昨日の滋賀銀行戦に続いて、改善すべき点が明確になった。
試合はトスアップ直後、トヨタ紡織に0-3と先制を許す展開でスタートしたが、最初の得点は片山菜々のドライブだった。しかし、相手の守備力に押され、リズムを失ったまま、第1クォーターを11-15で終えた。
第2クォーターでは、相手の高さとリバウンド争いで明らかな差が出た。トヨタ紡織の総得点77点のうち、33点を挙げたディマロ ジェシカ、佐坂 樹、河村 美幸の3人のインサイド陣を起点に、内外へと展開される攻撃を止められず、13-36で前半終了。このクォーターの得点はわずか2点。タフショットが増え、リバウンドの遅れが響き、トヨタ紡織に素早い攻撃展開を許してしまった。
後半も厳しい試合展開が続いた。トヨタ紡織のゴール下での支配力に対抗する術を見いだせず、ファウルも重なる。第3クォーター終了時点で26-60とさらに点差を広げられた。クィーンビーズは交代を繰り返しながら懸命に対応するも、オフェンスの停滞を打破するには至らなかった。
第4クォーターでは最後までチャンスを伺いながら戦ったものの、大きく開いた点差を覆すには至らず、45-77で敗退が決まった。
試合後、石川ヘッドコーチは「得点が伸びない時間帯にこそ、ディフェンスで耐え抜く意識が必要だった」と振り返り、井上キャプテンも「相手の高さと強さに翻弄され、自分たちのプレーができなかった」と悔しさを滲ませた。
皇后杯への挑戦はベスト16で幕を閉じたが、リーグ戦再開に向けてクィーンビーズはすぐに気持ちを切り替える必要がある。6日後に待ち受けるのは、プレミア参入の夢をつなぐため、絶対に落とせない一戦、東京羽田との対戦だ。
今日、東京羽田は別会場で行われた試合でプレミア所属の日立ハイテクを下し、皇后杯ベスト8入りを果たした。勢いに乗る東京羽田に対して、クィーンビーズはどのように挑むのか?
今回の試合では、劣勢時に気持ちが途切れたことが大きな課題として明らかになった。石川ヘッドコーチも「途中でヘッドダウンしてしまったのが悔やまれる」と語り、井上キャプテンも「劣勢の時にこそ、チーム全体を盛り上げる手立てが必要だ」と振り返る。
「チーム全体を盛り上げる手立」とはなんだろう。
思い浮かぶのは、このチームの「一体感のある明るさ」。これまで幾多の困難を乗り越える原動力となった力だ。次戦では、たとえ劣勢に追い込まれても、その一体感のある明るさをどのように再びチーム全体に広げるのかが鍵となるだろう。
ホーム小瀬スポーツ公園体育館で12月7日、8日に開催される東京羽田戦は、プレミア参入の希望をつなぐための正念場だ。下を向いている時間はない。クィーンビーズの真価が問われる一戦が、「夢叶える小瀬」で始まろうとしている。
ヘッドコーチ・選手の談話
石川幸子ヘッドコーチ
今日は非常に厳しい試合展開となりました。特に第2クォーター以降、相手の高さやインサイド陣の強さに対応しきれず、試合の流れを完全に持っていかれてしまいました。得点が伸びない時間帯にこそ、ディフェンスで耐え抜く意識やリバウンドで粘る姿勢が必要でしたが、そこが課題として浮き彫りになったと感じています。
また、途中でヘッドダウンしてしまったことが大きな反省点です。こうした劣勢の場面では、声を掛け合い、雰囲気を変える必要があります。この点は、チームとして次戦に向けて大きく改善していかなければなりません。
この経験を糧に、6日後に控えるリーグ戦ではしっかりと修正し、より良いパフォーマンスを見せられるよう準備を進めたいと思います
キャプテン井上桃子
フューチャーとは異なるレベルのところで、自分たちの攻撃が封じられてしまいました。相手の高さや強さに、シュートの軌道も変わり、普段通りのプレーができなかったと感じています。
前半は特に攻撃の糸口を見つけられず、どこから攻めたらいいのか分からないまま終わってしまった印象です。後半に向けて、ヘッドコーチやチーム内で「開き直って切り替えよう」と話しましたが、相手のプレッシャーを突破する具体的な策を試合中に見つけることができなかったことが悔やまれます。
終盤、アンモールが相手のファウルを誘う場面が増えたことで、少しずつ攻撃の形を作ることができたのは収穫でした。最初からそのような形で、ジェシカ選手などの大きな選手を早い段階でファウルトラブルに追い込み、相手にプレッシャーをかけられていれば、また違った展開になったかもしれません。
敗戦から、次のリーグ戦に向けて気持ちを切り替えていきます。チーム一丸となって東京羽田に挑戦していきたいと思います。